第6話 めぐり会い

【あらすじ】

船医の如月から電話がかかってきた。5年ぶりに日本に戻り、横浜に滞在しているという。港の見える丘公園で待ち合わせの約束をし、車で向かおうとするBJ。女の勘が働いたのか、ついて来ようとするピノコを説得できず、待ち合わせ場所へと向かうのだった。

 

【思ったこと】

BJの過去の恋愛が描かれた作品です。

船医の如月は子宮がんが原因で、子宮も卵巣も摘出してしまいました。

そのため男として生きることを選択し、船医となった過去を持ちます。

摘出前、女性として過ごしていた頃にBJと相思相愛になれども、お互いに気持ちは伝えられず、摘出手術をするその時に最初で最後の想いを伝え合う、ちょっと切ないストーリーです。

 

およそ色恋沙汰には無縁と思われるBJですが、ちゃんと人としての感情は持っています。生き方が不器用ゆえ誤解されがちなBJですが、女性だったころの如月はちゃんとBJの心根を見ていたのですね。

 

見た目は幼児ですが、心は18歳(奇形嚢腫の中で意思をもって姉とともに18年間生きてきたのですから)のピノコが、やきもちを焼く姿もかわいらしいです。